J.TESORI SOUND WORKSHOP

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Digital Audio コース ~Step3

「デジタルオーディオを学ぶ」

本コースでは、デジタルオーディオ全般に関わるスキルを養成します。
目標は、①デジタル機器や信号処理ソフトウェアの性能を正しく理解すること ②機器選定時に自分の望むものを間違いなくセレクトできること ③使用時にその性能を十分に引き出す使い方ができること ④デジタル機器のトラブル時に問題解決をスムーズにできること ⑤デジタル機器の性能測定の基礎知識を確立することです。

※本コースは、過去開催のデジタル関係JTSWの中から、デジタルオーディオの基本となる部分を体系的にまとめるとともに、最新技術を補強した内容となっています。今後開催予定のJTSWトレーニング体系Step3「Audio Networking」、「Audio Measurement」にも深く関連します。

こんな方にお勧め

  • ライブPAエンジニア
  • 電気音響設備の設計者とメンテナンス技術者
  • 録音および編集エンジニア
  • 音響機器やソフトの製品サポートやセミナー講師
  • その他デジタルオーディオにご興味のある方
また、デジタル卓やオーディオIFの音質評価、デジタル卓やDSPアンプの特性測定、FIRフィルターを使ったカスタムEQやクロスオーバー設計、などに携われている方にも最適です。

受講チェック

本コースは、JTSW Step1「Hello!ProAudio」およびStep2「Signal Theory」の受講修了者、あるいは以前にJTSW「デジタルブートキャンプ」を受講された方を対象としています。
受講経験がない方は、以下例題の知識について自己判断いただき、お申込みください。
  • サンプリング定理、量子化、ワードクロックとは
  • dBFSとは
  • IIRおよびFIRフィルターの構造
  • 畳み込みとインパルス応答の関係
  • 線形処理と非線形処理の違い

トレーニング内容

5つのセッションで構成されています。
セッション1では、プロオーディオの現場で使われているデジタル機器全般について学びます。
機器の構造、仕様と特性について留意すべきポイントを解説します。最後に、デジタル機器の測定についても触れます。それらを知ることで、次セッション以降をスムーズかつ興味を持って受講できます。

セッション2は、AD/DA変換デバイスの理解です。
デジタル機器のオーディオ品質は、AD/DA変換デバイスの特性に支配されていると言っても過言ではありません。誰しも体感しているように、同じビット数やサンプリング周波数のデジタル卓やオーディオIFでも、特性や聴こえは大きく異なります。このセッションでは、AD/DA変換デバイスの動作原理を知ると共に、基本的な性能を押さえます。

AD/DA変換デバイスは、近年32bit量子化の時代に入りつつあります。さらに、インテルCPUを使ったオーディオ信号処理はより一般化してきています。これらの事象は、24bit PCMデータをベースとした従来の信号処理に大きな変革をもたらしつつあります。
セッション3では、変革の時代を見据え、AD/DA変換器やWAVフォーマットが用いているデジタルオーディオデータの数値表現について学びます。
さらに、DSPやCPUが実際に行っている二つの演算手法とそれらのオーディオ品質に与える影響を把握します。

セッション4は、サンプリング周波数変換に関する技術です。
AoIPの普及やハイサンプリング機器の出現により、ワードクロックによる同期が不可能なアプリケーションが急増しています。本コースでは、そのようなシステムで必ず用いられているにも関わらず触れられることが少なかったSRC(Sample Rate Converter)を、JTSW独自の分かりやすい解説によって、SRCに対する疑問や迷信をクリアにします。

仕上げとして、デジタル信号処理自体を取り上げます。
すでにIIR・FIRフィルターの構造や特徴はStep1&2で学習しました。
本コースでは、それらがどのような機器やソフトに応用され、それぞれの特性や仕様を決定づけているのか、実用的な知識を得ると共に、ユーザー自らデジタルフィルターを設計する際のツールや留意点ついて解説します。
最後に、ライブPAでも普及しつつあるプラグインサーバーのレイテンシーの仕組みについて触れます。

トレーニングの特長

難解な専門書とは一線を画すオリジナル図解を多く用いた分かりやすい理論解説、デジタル機器やプラグインソフトを用いた検証実験、オーディオアナライザーを用いた特性の可視化等により、受講者の興味と理解度を一層高めます。
講師は、JTSW主宰の栗山譲二が務めます。

開催概要 

<東京> 
日     時 2019年9月24日(火)10時00分開始~18時00分終了(8時間 休憩時間含む)
本トレーニングは終了いたしました。次回のご参加をお待ちしております。
会     場 大田区産業プラザ(PiO)C会議室
東京都大田区南蒲田1丁目20-20 京浜急行「京急蒲田」駅より徒歩約3分
受 講 料 16,000円(消費税別) ※費用に含まれるもの:研修資料
<関西> 
日     時 2019年9月27日(金)10時00分開始~18時00分終了(8時間 休憩時間含む)
本トレーニングは終了いたしました。次回のご参加をお待ちしております。
会   場 大阪市立青少年センターKOKOPLAZA 講義室504
大阪市東淀川区東中島1-13-13 JR京都線「新大阪駅」東口より徒歩約7分
受 講 料 16,000円(消費税別) ※費用に含まれるもの:研修資料

◆ Step2修了割引プラン ◆

Step2(Room AcousticSignal Theory両コース)修了の場合、 13,000円(消費税別)
※お申込み時、「Step2修了割引き」利用にチェックしてください

  • <カリキュラム>

    1. デジタルオーディオ機器
    ➀ 機器の種類
    ➁ 機器の構造
    ➂ デジタルオーディオ信号の仕様
    ➃ デジタルオーディオ信号の測定
    2. AD/DA変換
    ➀ AD/DA変換デバイスの構造
    ➁ ΔΣ変換と1bit量子化
    ➂ 1bitからPCMへの変換
    ➃ AD/DA変換デバイスの基本的な性能
    3. 数値表現と演算手法
    ➀ リニアPCMデータと2の補数による表現
    ➁ WAVフォーマット
    ➂ 固定小数点演算と浮動小数点演算
    ➃ DSPとCPU処理
    4. サンプリング周波数変換
    ➀ SRCの目的と必要なシステム
    ➁ サンプリングデータの間引きと補間
    ➂ リサンプリング
    ➃ SRCの性能の見極め
    5. デジタル信号処理
    ➀ フィルター係数の有限語長による特性への影響
    ➁ 畳み込み型EQのインパルス応答長による特性への影響
    ➂ IIRフィルターとFIRフィルターの設計方法
    ➃ プラグインサーバーとレイテンシー