「プロオーディオ分野においての位相を学ぶ」第二章

位相制御はどのようにして行われるのか、その実態を学ぶことで、最先端のプロセッサーやアレイスピーカー、および音響シミュレーションソフトについて機能や特性を正しく理解し、間違いのない使い方できるようになるとともに、それら製品の高度な応用への技術的準備を行います。

こんな方にお勧め

• サブウーハーアレイの低域指向制御を行っている方、あるいは導入を検討している方
• アレイスピーカーによる高度な音場制御を行っている方、あるいは導入を検討している方
• RoomEQやクロスオーバーにFIRフィルター搭載のDSPを使っている方、あるいは導入を検討している方
• FIRフィルター（コンボルバー）のカスタマイズに興味がある方
• 伝達関数測定や音響シミュレーションを行う際の、前提条件となっている基本的な約束事を熟知したい方

受講条件

JTSW Phase First 受講済みの方か、同程度の知識をお持ちの方

本コース開催の背景

大変ご好評をいただきましたPhase First では、位相について様々な角度から基礎を学びました。さらに深く広く学びたいとの声をたくさんいただき、上級編のPhase Expert 開催となりました。
本コースでは位相の観察と理解を深めるとともに、位相を所望の特性に変化させる位相制御の観点から、畳み込み型のEQ（FIRフィルター）、サブウーハー指向性制御、ラインアレイによる音場制御、といった最先端の技術の裏側にある原理や仕組みを学びます。

トレーニングの特長

オリジナルテキストを使った理論解説に加え、位相制御の経験ができるように、各種ソフトウェアを用いて、リアルタイムでフィルター設計や結果のシミュレーションを行います。

受講準備

基本的に不要ですが、受講時にFIR設計ソフト（FIR Creator）およびスピーカーシミュレーションソフト（EASE Focus 3）をインストールしたPCを持参いただくと、より理解が深まります。
◆ FIR Creator ダウンロードページ(別サイト）
　　FIR Creatorをダウンロードください
◆ EASE Focus 3 情報ページ(別サイト）　※ EASE FocusはWindowsのみです
　　当ページの「ソフトウエアのダウンロード」をご参照ください

開催概要 ※お申込み受付けは締め切りました

• 研修内容
• 講師紹介
• 日時・会場
• 申込み方法
• 問合せ方法
• アルバム

• ＜カリキュラム＞

  １. 位相の詳細

  ➀ 定義
  ➁ 位相特性の測定
  ➂ 位相特性の表示

  ２. フィルタリング

  ➀ 時不変・線形システムとは
  ➁ 周波数領域と時間領域の関係
  ➂ フィードバック型デジタルフィルター（IIR）
  ➃ 畳み込み型デジタルフィルター（FIR）

  ３. 音響測定

  ➀ 伝搬遅延除去と位相特性の関係
  ➁ Mag.とPhaseの相互予測（最小位相推移とは）
  ➂ Windowed IR の逆フーリエ変換による位相特性測定

  ４. FIRフィルターの設計

  ➀ 伝達関数サンプリング法
  ➁ Windowed IR 法
  ➂ リニアフェイズEQ設計 デモ
  ➃ 畳み込みエンジンへの実装

  ５. サブウーハー指向性制御

  ➀ 位相干渉による波形とレベル変化
  ➁ 遅延差によるコムフィルター現象
  ➂ 位相干渉を利用した指向性制御の原理
  ➃ 指向性制御シミュレーション デモ

  ６. 音場制御の原理

  ➀ 構成要素
  ➁ 必要なデジタルフィルター
  ➂ 最適化アルゴリズムとフィルターへの係数Export
  ➃ 遅延への対処

  ７. ラインアレイによる音場制御

  ➀ ターゲットエリアの設定
  ➁ 最適化要素の選択
  ➂ 音圧レベル分布の選択
  ➃ 周波数帯域の選択
  ➄ FIRフィルターの構成
  ➅ アレイ用FIR設計 デモ
  ➆ 畳み込みエンジンへの実装

  ８. 総括と質疑応答
  

   ※トレーニング内容は、都合により多少変更する可能性があります

• 

  栗山 譲二
  くりやま じょうじ

  九州芸術工科大学（現九州大学）大学院修了、TOA株式会社入社。
  
  当初よりデジタル信号処理の音響分野への可能性に興味を持ち、ハウリング抑圧やスピーカ指向性制御などを研究。研究段階でもリアルタイム処理にこだわり、オーディオ用のデジタルチップが無い当時、AD／DA変換機やDSPをディスクリートで組み音出し実験を続け、アルゴリズムと聴こえの関係を模索。
  
  1980年代後半から、統合型デジタルプロセッサー"SAORI"、ウィーン国立歌劇場向け劇場用デジタル卓、NHK向け放送用デジタル卓、ポストプロダクション向けデジタル卓、などを開発。それらは、最も早くデジタル化したプロオーディオ製品の一つとして、国内外のメーカーやサウンドオペレータに多大な影響を与える。
  
  その功績が評価され、2002年音響家協会賞を受賞。
  
  2001年、ボーズ株式会社に技術顧問として転籍。デジタルプロセッサーや民生スピーカ開発に携わる。同時に経営にも参画、2008年よりボーズ株式会社の代表を務める。
  
  現在は、技術コンサルティングや研究用音響機器の開発販売を行う株式会社J.TESORI（ジェイテゾーリ）の代表。
  2012年11月、J.TESORI SOUND WORKSHOP（JTSW）をスタート。
  JTSWの目的は二つ。知識や理論の学習と、経験や知恵を交換し合う場の提供。一つ所で異なる立場の人々が学ぶことで、個人のスキルアップとともに互いに影響し合い、皆で成長する、それが栗山の目指すJTSWの姿です。

• ◆ 東京開催 ◆※お申込み受付けは締め切りました

  日     時	：	2018年2月15日(木)10時00分開始～18時00分終了（８時間） 第１回トレーニングは終了いたしました。次回のご参加をお待ちしております。
  会     場	：	大田区産業プラザ（PiO）C会議室
  		東京都大田区南蒲田1丁目20-20　京浜急行「京急蒲田」駅より徒歩約3分

  ◆ 関西開催 ◆※お申込み受付けは締め切りました

  日     時	：	2018年2月23日(金)10時00分開始～18時00分終了（８時間） 第１回トレーニングは終了いたしました。次回のご参加をお待ちしております。
  会   場	：	大阪市立青少年センターKOKOPLAZA 講義室504
  		大阪市東淀川区東中島1-13-13　JR京都線「新大阪駅」東口より徒歩約5分

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  JTSWトレーニングのお申込みは、お申込みフォームにご入力ください。

  本トレーニングは、少人数定員制にしております。
  お申込みいただきましたら、JTSW事務局でお席の確認後、折り返し振込み口座情報などのご連絡を差し上げます。
  研修形式の都合上、お支払いいただいた時点で正式にお申込み完了とさせていただいておりますが、企業様用のお手続きとして、請求書による処理も可能です。
  その他ご不明な点がおありでしたらお気軽にご相談ください。

  なお、受付完了後のキャンセルは、少人数定員制をとっております都合上、ご遠慮いただけますようお願い申し上げます。
  受講者の変更は可能ですので、できるだけ代理の方の参加をお願いいたします。
  万が一キャンセルされる場合には、ご連絡いただいた時期によって以下の通りキャンセル料が発生いたしますのでご了承ください。
  また、受講者変更キャンセルのご連絡は、お手数ですが上記メールかFaxにてお願いいたします。

  キャンセルポリシー
  セミナー開催30日前～８日前	：受講料の50％
  セミナー開催７日前～３日前	：受講料の70％
  セミナー開催２日前～当日	：受講料の100％

• JTSWに関して、何かお聞きになりたいことがおありでしたら、お問合せフォームからご連絡ください。
  メール(info@jtesori.com)か、FAX.(050-3730-4828)でも受付けておりますので、お気軽にご連絡ください。

• 2018.2  Phase Expertコース

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